大人向けな感じの絵本。でも、あまり説明的じゃないということと、文章の簡潔さ、その行動に無理な感じがしない、という点では子供でもすんなりと物語に入っていくことができそう。
「サンタがくるぞ!くつしたをかくせ!」
 大人は口々に言います。大人はどことなくサンタを怖がっているように読み取れます。しかし、くつしたを隠しても翌日にはその中にちゃんとプレゼントが入っている。この絵本を読んだ後は、一体サンタって何者なんだろう? すごいなあ、なんて思ってしまうのではないでしょうか。クリスマス近くに読むとより楽しめそう。内容が内容なだけに。

 絵は羽住さんが描いていて、やっぱり色鮮やかで美しい。後書きも相変わらずおもしろく、2人のプロフィールまでも思わずにやりと笑ってしまいます。もし、ほんとにあのプロフィールどおりだったら、ものすごい人だ(笑)