NHKにようこそ!
いわゆる「ひきこもり」の特に何かに秀でているわけでもなく、日々を地味に過ごしている青年と、そんな青年の前に現れた1人の少女の話。主人公の内面がものすごいです。でも、自分のことをダメだダメだと思ってしまう気持ちは私にもあることなので、なんとなくそれがわかる気がする。といっても、世のひきこもりの現状がどうかなんてことはわからないし、この本ではわからいんでしょうけども。
駄目な人間に駄目な人間がくっついていくという図式がこの本にはあるけれど、そんなところも妙にリアルですね。全体的にネガティブ思考で、自虐的なので、そういう雰囲気が苦手な人にはお勧めできません。だけど、最初の展開からあんな終わりになるとは思いませんでした。NHK(テレビ局ではなく)という組織は案外色んなとこにあるのかもしれません。(タイトルの日本引き篭もり協会だけではなかったということです)