江戸時代って情勢とかがらりと変わった時代でもあって興味深いのだけれど、それと同時に鎖国だとか政治関連で用語が出てきたりすると、なんとなく難しく考えがちになってしまう。でも、この本では「恋」という方面から江戸時代について説明されていて、江戸時代にとっつきやすくなっています。ただ、最後の方は作者の恋愛談の方が多めだったような気も。
 初恋~結婚、それから心中まで、江戸時代での恋に関するエトセトラが書かれていますが、印象深いのはやっぱり遊女のこととか男色のことでしょうか。遊女はとにかく芸に優れ、誇りも持ち、優しくあるものがよいとされていたそうで、すごい! の一言です。男色は実際のことだと敬遠されがち(そういう私もよくわからないの)ですが、当時はあまり気にする人はいなかったようです。開けっぴろげというか。
 あと、結婚に関する考え方も現代とは全然違っています。恋愛結婚は「浮気な結婚」と呼ばれていて、結婚は「生きるため」のものであり離婚・再婚を繰り返す人もいたようです。奥が深いです、江戸時代。