四字熟語をテーマに、作者が今まで経験してきた恋愛を絡めたエッセイ集。それぞれの話はとても短くて読みやすいです。が、作者の恋愛に関する切り口がちょっと辛口で、表現もぼやかしのない直球なので、苦手な人は苦手かもしれない。

一期一会
意味:茶道で、どの茶会も生涯に一度の茶会と心得て、誠意を尽くすべきだということ。転じて、一生に一度限りと心得て、そのことに専念すること。
きょうも会っている彼の気持ちが、次に会うときも同じとは限らない。自分だって。同じ人といても、きょうと同じ日は二度とない。
一視同仁
意味:人を差別せず、みな平等に愛し、誰でも同じように接すること。
欲しいのは、優しい男じゃなくて、わたしに優しくしてくれる男。

 本文からの引用。恋する四字熟語辞典です。灰色の文字は、その四字熟語を恋愛に絡めた場合の作者のイメージみたいなものだと思いますが、なるほどなと思わせるものがいくつかあり、なかなか面白かったです。