綺麗な装丁に目を惹かれて読み始めたんですが、舞台設定がなかなかに複雑でちょっと読むのに苦戦しました。日本であって現在の日本とは違う舞台。政治的にも色々違って、何故か探偵という職業は違法。パラレルワールド、ということで読んでたんですけど、純の家族のことなどわからないことが多くて。って読み終えてから知ったのですが、これシリーズものの2作目だったようですね。どうりで話がわからないわけです。なんか途中を読んでる気がしましたからね。内容もうまく頭に入ってこないわけです。失敗してしまいました。
 純の味方になりうるキャラが傍にいないのがつらい感じですね。本編のあのご時勢では「探偵になりたい」と思っている素人女子高生の力になってくれる人なんてそうそういないと思うし、いてもちょっと怪しく見えたりしますが。三瀬あたりはまた出てきそうですが。なんともミステリアスなキャラです。
 ミステリ的には木箱のトリックは興味深かったです。犯人のそのトリックの採用理由も含めて。考えるとぞっとするとともに息苦しい思いがします。
 ラストに純の母親がちらっと出てきましたが、こちらに関してもそう順調にはいかなそうですね。前作にも出てたりしたんでしょうか。続編も出る雰囲気ですし、これからって感じですかね。しかし前作読まずに読むのはこのシリーズは結構きついみたいです。特に設定把握が大変です。