講談社学術文庫はなんとなく小難しいというか、読むのが大変そうなイメージで手に取りづらかったのですが、シュリーマンが日本に来たことがあるということに驚いて思わず手に取ってしまいました。最初の本の印象とは違って、とてもおもしろく、読みやすい本でした。
 滞在期間はさほど長くはないのですが、シュリーマンの目から通して見た清や日本に対する素直な感想が興味深かった。(清と日本での反応の違いも面白い)風景の描写、人々の描写も詳しく描かれていて、想像もしやすかった。しかし、幕末の日本人って今の日本人とはなんだか違いますね。でも昔の人々が持っていた美徳や根っこの部分は現代にもちゃんと残っているといいなあなんて思ったり。