「薬屋探偵妖綺談」シリーズの第一作。薬屋なんだけど探偵で、探偵みたいなことをやったりもするんだけど彼らの正体は妖怪で。妖怪3人組をメインキャラとしてミステリの話をつくる、というのがなんだか斬新。キャラも魅力的でバランスが取れてる。(今のところは秋さんが好きです。ああいう性格の子好きだなあ)
 作品解説にもあったけれど、ティーンズ文庫とかにいそうな感じのキャラなんですが、それがミステリと聞いて小難しそうだとかなかなか手が出せない人でも取っ付きやすいかもしれません。逆に本格ミステリを求めてる人には少々物足りないかも。

 トリックはそう難しくはなかったですが、ラストはそう来るのか!という感じでした。前振りのようなものはあったんですが、なんだか突然事実を突きつけられたような。ようはパズルなんですよね。別々の依頼の事件が絡み合っていく過程・真相を突き詰めていく過程なんかはやっぱり面白かったです。
 作中に亡くなった男の子のネタノート的なものが出てくるんですが、そこに書かれていた駄洒落にくすりと笑ってしまいました。(た、隊長~の件のヤツが妙に好き)その男の子がどうして亡くなってしまったのかという理由がわかったときは少しほろりとしました。