上巻のときの感想にも書きましたけど、映画と全然違いますね。宝玉を揃えるまでの道のりが長い長い。その間にもいろんな人との出会いがあったり…。あと、映画版では残酷描写というか、血表現がかなり抑えられてますね。原作は結構血なまぐさかったです。ワタルがカッツさんに捕まった理由が人殺しの罪だったり、その他いろいろ。嘆きの沼のところの話とかも、なんか怖いというか薄ら寒いというか。
 原作と違うといえば、ファイアドラゴンのジョゾとの出会いも違ってますね。それに体もでがい! ジョゾがワタルに自分の鱗をあげて「笛を作ってもらうといいよ」的なことを言うシーンがありましたが、そこからリリスへ行く伏線になったのですね。リリスのとこでトニとエルザのこととか放っておいていたので、忘れちゃってたらどうしようなんて思ってたもので。そんなわけないと思うのに、ちょっと安心してしまいました。
 幻界に来る旅人の道が交わらない(旅人同士が道中出会ったりしない)のは、旅人の心を幻界を写す(?)からだそうですが(キ・キーマやミーナとかもそうらしい。ルウ小父さんとお母さんだっけか)、ミツルとワタルは何度か出会ってる。それが、現世で友達でお互いがお互いを気にし合ってるから、出会うことができるというような説明がありました。こういうのはなんだか嬉しいです。だって現世の美鶴が亘のこと友達のように思ってるなんて描写ほとんどなかったように思うんです。まあミツルは亘を助けたりしてますけど。
 ハルネラのこと、幻界のためのヒト柱にならなきゃいけないのが、旅人であるワタルとミツルのどちらかだってのが辛いところですね。これからどんな展開になるんだろう。