舞台は香港に移り、四兄弟は黄老の救出へ。今回はあまり四兄弟は暴れまわったりしていないのですが、救出劇はやっぱり楽しかったです。終くんの食欲とか。でも、彼のその食欲旺盛さも食糧難に陥っていた兄弟たちには救いだったわけですが。

 あと忘れてはいけないのが新たな敵キャラとして登場した小早川奈津子。レディLに続く女性の所謂悪役なんですが、これがまたキャラが濃い! 黄老の救出劇のときに出てきたんだと思いますが、四兄弟は続と終が先に出会っています。(一番は茉理ちゃんだったかな)「をーっほほほほほほほほほ!」不気味な笑いが聞こえてきたら奴の登場です。物凄い体躯におそらく物凄い重さだと推測される甲冑に身を包みつつも、兄弟たちをしつこく追いかけてきます。続も終も彼女はトラウマなようで、兄弟たちにも苦手なものってあるんだなあと思いました。そりゃあ、あんなよくわからないのに追われちゃたまんないんでしょうけど。続さん曰く、美しくなくて女の人たちに失礼な外見で、始さんが「見なかったことにしよう」と思った人なんですし。

 なんか小早川奈津子に色々持ってかれたような気がするこの巻ですが、ランバートの牛種が目覚めちゃったりもしまして、また不思議が少しずつ解けていく感じがします。次の竜泉卿編が楽しみであります。
 巻末の兄弟たちの座談会、毎回楽しく読んでいるんですが、終くんの竜泉卿の3000年前の悲劇的伝説って、らんまネタですかね。竜が溺れちゃったって奴。終くんの発言を受けた余くんの素朴すぎる疑問というか突っ込みもまたおもしろいです。