表紙が副島絵だったので手に取りました。表紙はやっぱり重要だと思う。美麗なイラストだなあ。
　さて、内容はというと、これがなんというかあまり記憶に残ってなかったりします。ミステリというよりはサスペンスって感じですかね。印象的な場面がないというわけではないんですけど、ちょっとエピソードがごちゃついているというか、複雑な内容ではないのに複雑に感じられるというか。私の読み方が悪いんだろうけど、どうも説明不足な部分が多々あるように思います。設定はまあ面白いんだけど、色々と唐突で、展開についていくのがいっぱいいっぱいでした。短い話の中にたくさん詰め込みすぎのような。一つ一つのエピソードをもうちょっとじっくり読みたかったなあ。

　いつになく感想難しいです。普段もちゃんとした文章になってないというのに。赤月、しじま、志摩さん、亜季と巧、変な手品師etc……と登場キャラはちゃんと個性がそれぞれあるんだけど。亜季と巧の美術室のシーンは読んでてその光景が目の前に広がるようで、何故か印象に残ってます。幻想的といいますか。個人的に薔薇城事件の詳細が気になります。事件名だけ聞くと、とてもゴシックな感じではありますが、サバイバルみたいなもんだったというし……。